真霊論-前世

前世

「前世」とは、現在の人生の「一つ前の過去の生を指す」とする説と、その人が過去に生まれ変わったすべての生を指す総称である」という意見がある。仏教の三世(さんぜ:前世、現在世、未来世)のひとつである「前世」では、「人が現在の人生の前に送っていた過去の人生のこと」と解釈されている。
同類語に「過去世(過去生)」という言葉がある。この言葉も同様に、過去世は「いくつかある過去の生の総称」であり、「前世は今の生の一つ前(つまり直近の過去生)である」とする意見もある。ちなみに仏教における「過去世」は「仏法がすでに過ぎ去った状態」を意味する言葉であり、意味合いがまったく違っている。
いずれの解釈にせよ、この前世と言う言葉には、人の魂は時間を経て何度かの生まれ変わり(輪廻転生)があるという思想が根付いている。
また、近年において「前世」に注目が集まったのは、この過去における人生が、現在にもさまざまな影響を与えているという考察が、研究者や医師たちによってさまざまに発表されたからである。
もっとも大きな影響力を与えたのが、1986年に出版された、ブライアン・L・ワイス博士の著作『前世療法』だった。この本で博士は、記憶を逆行させる退行催眠(ヒプノセラピー)によって、前世の記憶にアクセスすることで、現在抱えている疾患の治癒に結びついたさまざまな症例を報告した。
この著者は欧米、日本でもベストセラーになり、「前世」の存在と、そこにアクセスできる「退行催眠」という二つのキーワードを提示し、日本でも注目が集まった。
1990年代以降は、日本でも多くの「前世」をテーマにしたワークショップなどが開かれた。しかし、日本では専門家も少ない退行催眠で自分の前世・過去世にアクセスできた人はごくわずかである。多くの人は霊感の優れた「チャネラー」もしくは「霊能者」によって、過去世を診断してもらうというのがポピュラーな手法となった。
ヒットテレビ番組の『オーラの泉』においてもしばしば、パネラーがゲストの前世・過去世を指摘するシーンが放映され、一般の人の「前世・過去世」に対する好奇心をくすぐった。
またその後イアン・スティーブンソンの著作『前世を記憶する子供たち』では、世界中の前世を記憶する幼児や子供の例が紹介され、多くの人が「前世は本当にある」という確信を強めることになる。
これを機に現在では、日本の産婦人科医などでも、子供が記憶する「前世」を研究する医師たちが増えている。
同時に、前世や過去世をトラウマ解消などを目的にした「心理療法」へとつなげていく試みなども行われている。こうした形で前世を、今生きる人生をより前向きなものとできる素材として活用するのであれば、前世を知ることも大いに価値のあることになるだろう。
ここまでは「前世はたしかにある」と言う前提で書いてきた。しかし、前世・過去世、すなわち輪廻転生が本当に実在し、さらに人間はその過去の真実を知る術があるかどうかについて、現代科学は未だに沈黙を続けざるを得ないようである。

前世解説②

前世とは人が死後再び生まれ変わるという精神世界論を基準に、今の人生(命)より以前の人生の事を言う。
尚、現世は今の人生の事を示し、来世は次に生まれ変わった人生のことを示す。(仏教)
その他の言い方で、過去世・現在世・未来世とも言われている。
前世(過去世):生まれる前の人生
現世(現在世):今の人生
来世(未来世):死後生まれ変わった後の人生

輪廻

多くの宗派で人は死後再び生まれ変わると言われており、何度も生→死を繰り返し、徳をを積み行いを正していくとされている。
この生まれ変わりの運びを輪廻と言う。宗教によっては転生、復活、再生、などとも言われる事がある。

《さ~そ》の心霊知識