真霊論-神霊

神霊

神霊とは、この宇宙の創造主・創造エネルギーの源とされる「神界」もしくはそれに近い高次元に帰属する、霊体・霊魂、もしくはエネルギー体、意識体などの総称である。
神霊は、創造主・絶対神の意図を継承し、創造主が生み出した法則をマスターした霊体とされ、その意図や法則を、宇宙の隅々に知らしめるべく存在として、さまざまに担当分担を細分化して所有するとされている。
従って、多くの神霊が存在しているとされる。
この神霊に属する霊体(もしくはエネルギー・意識体)としては、主に「非人間界」と「人間界」の二つの界からの霊が存在しているとされている。
「非人間界」とは、人間・動物など、いわゆる3次元的な物理的生命体を体験していない霊体を指す。
わかりやすい霊で言えば、やキリスト教が想定している「天使」たちや、また自然界を守護している自然霊・精霊たちも神霊的存在とする説もある。
自然界と関わる精霊のひとつが物質化したとされる「龍」も古来より龍神として、神霊のひとつとして位置づけられている。
また、元人間であっても、輪廻転生の繰り返しの中で、創造主・絶対神の意図や法則をしっかりと身に付けた覚醒した魂が、神霊界に属することもあると言われている。
例を挙げれば、イエス・キリスト、ブッダ他、人類の覚醒や霊的成長に貢献した人々の魂であると考えられている。

神霊と高次元マスターたち

神霊たちの世界を巡っては、世界中の各宗教・宗派が、それぞれに独自の神霊界や神霊像を生み出していると言える。
また、霊能者によっても、それぞれ独自の神霊界や神霊像に対する考え方があるだろう。代表的な神霊界や神霊像の例を挙げてみよう。
チベット密教を中心に多くの宗教家が想定しているのが「シャンバラ」(シャングリラとも)である。
「シャンバラ」とは、この地球内に存在する高次元マスター(人間から神霊へと進化した魂)たちの暮らすエリアで、地球のすべての生命体の霊的成長を司る役目を果たしているとされている。
シャンバラの住人であるマスター像としては、齢何千歳といった不老不死の存在であり、物質をコントロールする霊力を持つため、瞬間移動や水上歩行など、あらゆる超能力を駆使できるとされている。
かつては「シャンバラ」は架空の存在ではなく実在すると考えられ、世界中から探検隊がヒマラヤ近辺を中心に捜索に乗り出したことがあった。
かのヒットラーも、このシャンバラ探しに夢中になったひとりであり、ドイツ軍の探検隊もかなりの数の捜索を行ったが、発見することはできなかったようである。
現在のダライラマ法王は、「それでもシャンバラは本当に地球に実在している」と言及しているが、現在では伝説的な一種の理想郷と考える風潮が強いようだ。
一方で、この「シャンバラに足を踏み入れたことがある」と主張する人もいる。
筆者はそのひとりである知花俊彦氏(故人)から直接、体験談を聞いたことがある。
知花氏は生前、ヒマラヤで修行中にある人物と出会い、シャンバラに案内されたそうである。
このある人物というのは、いわゆるガイドである。
シャンバラに導かれるためには、ガイドと遭遇することが初めの第一歩になるそうだ。
それ以外の方法では入れないように霊的な結界、ベールで覆われたエリアがシャンバラなのだそうだ。

神霊と人間の関係

守護霊という存在に対する考え方には、多くの意見がある。
その中のひとつに、人間の守護霊の一部は神霊が担当する、という考え方もある。
これは神道などが、「人とは神の分け御霊である」と考えることに起因した説であろう。また、キリスト教には「守護天使」という考え方があり、これもいわば守護神霊ということになる。
人間を守護する神霊が、自然霊的な存在であれば、例えば雨乞いを行うシャーマンなどの能力が可能となることを裏付けるのかもしれない。
子孫や家族への愛情という意味で、人間を見守るご先祖様たちがいる一方で、その人間が与えられたミッションを達成するためのサポーターとして、神霊が守護の一部を担うということも考えられるであろう。
特に、地球のリーダーたる人間が、宇宙との調和に向けた神の意図や法則を実践する場合、こうした神霊たちのサポートが必要となるのかもしれない。
神霊というサポーターが実在するか否かは不明ではあるが、こうした存在が守護しているとすれば心強い境地になれるのは確かであろう。
その心強さで霊的成長へと、日々心のあり方を見直し行動を改めることが、神霊たちへの恩返しとなっていくのである。

《さ~そ》の心霊知識