宗教霊とは、宗教団体に集まる霊魂のことを指す。
寺社仏閣・教会、また新興宗教団体などの建物に集まり、その宗教団体に多大なる影響を及ぼすと言われている。
宗教霊には高次の霊魂と悪霊とがあり、それぞれかなり意味が異なる。
質の高い教義を持ち、宗主や周辺の人々がよい理念を持って運営している団体には、高次の霊魂に守護されているところが多い。
例えば、かつてその宗派で活躍していた先人、また時には宗派を超えた聖人が守護霊として現れる。その他には自然霊や、土地神のような霊魂の場合もあるようだ。
それは、その宗教にとって正しい導きを与えたり、布教・発展の助けとなってくれたりする存在である。
主に、古くから残る聖堂、神社、寺院などを守護している。
新興宗教、営利目的の宗教団体には、悪霊としての宗教霊が取り憑いていることが多い。現在いる信者の10数倍もの宗教霊がいる団体もあるようだ。
霊魂の正体は、生前に悪徳宗教団体や霊能者、スピリチュアルな事象に騙されていたものであることが圧倒的に多い。その他、生霊が取り憑くケースもある。
一生懸命にその宗教を信仰していたにもかかわらず、報われることなく亡くなった人だとか、他の団体で祈祷やお布施、高額なスピリチュアルグッズの購入にはまり、現実を見ずに安直なやり方で願いを叶えようとした、などという魂が悪霊の宗教霊となる。
基本的に自分が救われなかった恨みを抱えた霊魂であるため、パワーは強い。
また、宗主がこれらの悪霊によるさまざまな事象を「霊能力」と吹聴して意図的に騙しているものと、宗主自身が悪霊を高次の霊と勘違いし、霊的施術を施してしまう2つのケースがあるとされる。
前者は言うに難くないが、後者の場合でも悪宗教霊は同じように跋扈する。たとえ教義や信仰態度が真面目であってもあまり関係ないようだ。どちらの場合も信者らはおおいに影響を受ける。
その団体の教義を深く信じて信仰生活を起こっている人ほど、悪宗教霊の憑依にあってしまうらしい。憑依されると、自分や家族・恋人などに事故や病気などの不幸な現象が次々に起こる。
それに対して「○○の祈祷をすればよくなる」などと言われて実行しようものなら、さらなる負のスパイラルにはまるという図式である。
もともと宗教と言うのは、よく生きるための知恵や倫理を説いたものである。霊のことを中心に述べるような団体は、本物かどうか怪しいと言わざるを得ない。
信仰を持つことは個人の自由であり、本来は尊い行為である。だからこそ、質のよくない宗教団体に惑わされないようにしよう。
宗教霊は、自分の宗教の信者を増やすことを至上命題としている、と誤解されることが多いのだが、実はそれは本来の目的ではない。
実際は「霊的真理をいかにして伝えるか」ということを第一義にしている。
これが善霊である場合は、「天使」あるいは「守護霊」などと呼ばれる。神からのメッセージを聖人へのお告げやさまざま自然現象、奇跡などを通じて人々に与える。そのため彼らは神に次いで重要な存在として崇められ、それぞれの聖典にも記載されている。
しかし、悪霊の場合は大変に問題がある。それは邪霊である宗教霊が「真の霊的世界の姿や思想をどうやって伝わらなくするか」を達成するために行動するからだ。
悪霊は地上をわがものにするため、自分たちが存在しやすく高級霊たちが行動を取りにくい世界を作ろうとする。
高次の魂は、正しい霊的真理が多くの人間に分かってもえるように常日頃奔走し、あらゆる人々を光の世界に導きたいと願っている。しかしそうなると悪霊たちの意思ははたらきにくくなり、ついにはその存在の意味を失うと考えられている。そのため、悪霊は憑依者を必死で探し、善良な人間を支配下に置いて、霊的世界で勢力を伸ばそうとするのだ。
善霊に憑依されるものは聖人、または神に選ばれし存在のことを指す。ここでは説明を省く。
悪霊である宗教霊に憑依されがちなものの特徴を挙げる。
・波動が乱れている、又は低下している人
生活が乱れていたり、精神的に落ち込んでいたりすると宗教霊に憑依されてしまうことがある。
もちろん、邪念に侵された特定の教義を信仰している人が受けやすいのは事実だが、本人の精神力が強かったり霊的な波動が高かったりすると最小限の被害に食い止められ、すぐにその場を脱出することが出来る。そもそも、そのような人が宗教霊にとり憑かれるような行動を起こすこと自体がかなり考えにくい。
宗教霊のとり憑き方は巧妙で、自分たちの手中に収められそうな人を見つけるとまずその人に不幸な事態をもたらす。多い事例は病気、あらゆる事故、家庭不和、人間関係の問題などだ。そうして不安な精神状態を作った上で、特定の宗教の信者を接触させて入信へと導くのである。
・安直な考えを持つ人
昨今のスピリチュアルブームで、テレビやインターネットで一般の人も知識を手軽に入手できるようになった。しかしながら現在はまだ、真の智恵がもたらされているとは言い難い、玉石混合な状態である。
例えば「○○の言葉を毎日唱えれば幸せになれる」「△△の場所に××に時期に行けば金運がアップする」などといった実に安易な方法が跋扈している。
これらに飛びつき、「これを実行したから自分は運が上がる」「このスピリチュアルスポットに行ったのでお金持ちになれる」などと信じる者は、悪霊である宗教霊に憑依される可能性が非常に高い。悪霊にとって大変に騙しやすく、各宗教に入信した後も自分の思い通りの行動をとってくれる「カモ」となりやすいためである。
霊的な意味で魂の向上・成長というのは、ひとりひとり全く違うものだ。多くの困難を与えられるものもいれば、守り育まれる中で達成される場合もある。魂の持つ課題はひとそれぞれであり、全ての人間に有効な方法などはない。サプリメントなどと同じで、基本の食事(生活・魂の向上)を整えることが重要であり、それだけでは栄養にならないのだ。
宗教霊に憑依されるとまず冷静な思考力を奪われる。いわゆる洗脳状態というのは、霊からの影響が原因のひとつだと考えられる。
特徴的なのは目つきで、まるでドラッグに侵されたような躁状態になり、時として攻撃的になることもある。
また、健康被害も受けやすい。だるさ、頭痛などの軽い不調から各種ガンなどの深刻な病気までその範囲は幅広く、本人の波動と憑依の段階によって左右される。
悪霊の宗教霊からの憑依を受けないようにするためには、基本的によくない噂のある宗教団体やその信者との接触を断つことだ。自分はおろか、家族や友人をも不幸に巻き込むほどのパワーを持つこれらの霊から距離を置くには、むやみに近づかない方がよい。
また、自分の波動を常に高く持ち、内省を心がけることも重要である。自分の人生に与えられた課題や運命をしっかりと受け止め、一歩一歩地道に歩んでいくことだ。ずるをしようとしたり、安直な方法で先んじたりしようとするとこれらの霊の餌食になりやすいので気をつけよう。