真霊論-守護霊

守護霊

守護霊とは文字通り、肉体を持つ生命の「守護」を目的とした「霊的存在」である。
しかし守護霊の目的、役割、守り方とその能力、誰がなるのか、などの詳細については、これまでも多くの霊能者、スピリチュアリズム研究者、チャネラー等によって、さまざまな見解が出されている。
従って、その説のどれが納得のいくものか、選んで決めるのは各自自身の選択、ということになるだろう。
唯一、多くの意見の中でも共通している見解は、「守護霊は誰にでも必ずいる」という部分である。
また、「どういう存在が守護霊になるのか?」というテーマに関しては、ご先祖霊等を含む「自分自身以外の魂である」とする「外部由来説」と、「生きている人間自身の魂の一部である」とする「内部由来説」の2つに分かれている。

守護霊に関する諸説

以下に、これまで挙がった守護霊に関する諸説を紹介する。
ただし、あくまでも情報提供するだけであり、どれが「正解」ということを示すものではない。
こうした霊的テーマに関しては、ご自身が判断し、自らの正解を導くのが懸命である。
そのヒントの一助にしていただければ幸いである。
最初に江原啓之氏の「守護霊」についてあげておこう。
江原氏によれば、守護霊は以下に挙げる4つの霊の総称であるという。
その4つが「主護霊」、「指導霊」、「支配霊」、「補助霊」である。

主護霊

主護霊は、守護霊の中でも中心的な役割を果たす霊魂。
一人の人間に対し、前世・現世・死後・来世共に、つねに寄り添い、つながる霊。強い絆のためか、私たちはみな自分の主護霊に似た生涯を送るとも言われている。

指導霊

指導霊は、人間の職業や才能、趣味を指導する霊魂。
芸術家には芸術家の霊魂、医師には医師の霊魂、宗教家には宗教家の霊魂など、専門性を持った霊が担当するが、離れてしまうケースもある。

支配霊

支配霊は、私たちの運命をコーディネイトする霊魂。
人や出来事との出会い、新しく住む土地や環境など、人生の方向性を調整するとされる。
多くの霊能者は「守護霊は1体であり、生涯不変」としているが、こんな説もある。
ある霊能者によれば、「守護霊の霊力では守護しきれなくなった場合、もっと上級の霊層に存在する高い霊と交替します」という。
欧米では守護霊は、ガーディアン・エンジェルとして知られている。キリスト教徒の多くは、守護霊=守護天使と信じているようである。
この場合、天使は肉体を持った人間体験が無いという説もあるため、日本の守護霊である「かつては人間だった霊」とは、大きく霊の性質が異なることになる。
さて、このように諸説あれども、おおむね共通しているのは、本人以外のなにかしらの霊的存在が、人生をまっとうできるように守護するのが、守護霊であることがわかる。
しかし、時に守護霊は苦難へ導くと、スピリチュアリズム(心霊主義)では考えている。その理由はこうである。
スピリチュアリズムにおける守護霊の役割は人を守るというよりも、生を受けた人の「霊的目的の達成」を優先課題とする存在、とする。
そのためための目的を達するために必要と判断されれば、本人にとって一見不幸・不運な出来事や不遇な環境を用意することさえあるという。

守護霊の内部由来説

以上の見解はすべて、守護霊は本人以外の魂であるとする「外部由来説」がベースになっている。
一方で、「守護霊は本人の魂の一部」とする説もある。
これは宗教家にして実業家だった、故高橋信次氏(1927年 - 1976年)が霊示として語ったことによって、広く知られるようになった説である。
高橋氏によれば、「守護霊というのは自分自身の一部であって、自分自身の内なる神を発見する過程が守護霊と対話する過程」とする。(1987年10月23日の霊示より抜粋)

守護霊商法の危険性

守護霊は誰がなるのか、に関しては諸説ある。
「ご先祖様の例の誰かである」という説が一般的であるが、この説を否定している霊能者も多い。
また、日本では「元人間の魂」とする考え方が共通しているようだが、宗教によっては、「天使」などの非人間的魂が、守護霊となるという信仰もある。
前述した高橋氏は、「人間ではないものを守護霊なんていうことは、こんなの絶対ありません」と語り、以下の警鐘を鳴らした。
「どこそこ行けば守護霊を授かるとか、こんなの勘違いですよ。そんなこと絶対ありませんからね。御札もらったら守護霊がつくとかね、守護霊を降ろしてもらうとかね、私の守護霊は大日如来様になりましたとかね、こんなこと言う人いるけれども、こんなのとんでもない間違いですよ。こういうことは絶対ありません」(1987年10月23日の霊示より抜粋)。
この発言の裏には、「いい守護霊を降ろしてあげる」といった霊感商法への警戒を促すものと考えていいだろう。
実際に、こうした守護霊を使った霊感インチキ商法は多数存在している。
こうした商法の類に際した場合は、自身の守護霊とじっくりと相談し、誤った判断をしないように注意しよう。

守護霊-解説②

守護霊とは人の幸せを願う霊である。
災いを回避してくれたり、当人に幸福を与えようとする霊の事を言う。
宗派により、神とされる人以外の霊魂が守護霊とされたり、亡き先祖が守護霊とされたり様々であるが、当人を守る事と幸福に導く役割はどの宗派も同じ考え方である。
守護霊の役割は主に災難や病などを回避するために当人にお告げを与える事にあり、直接手を加えて当人を動かす事はしないとされている。
また、幸福に導くとあるが、幸せになるために当人がすべき行いをお告げにより伝えるだけであり、守護霊が幸福そのものを無償で与える事は無い。
無償で与える幸福には価値は無く、当人の努力や行いが何よりも大切であり、その結果得た幸福が真の幸福であるという事を守護霊は知っているのである。
お告げの方法は様々だが、多くは夢に現れたりヒントや発想を当人の脳(心)に直接知らせる方法が多い。
守護霊からのメッセージを受け取った瞬間を”気付き”や”悟り”と言う事がある。

守護霊の種類

一人の人間には大抵、一体の守護霊と複数の背後霊がついていると考えられている。
それぞれ、果たす役割が違う。また宗派や各団体によっては名称が異なる場合もある。
以下はその詳細。
〈守護霊〉 本人の守護霊の中心に位置する。
4~700年前の先祖の霊魂であることが一般的。まれに縁のある他人の場合もある。全く本人と関係のない霊はつかない。
人生をあたたかく見守り、支える役目を持つ。
また、神や高い霊格をもつ者たちなど、霊界とのパイプ役ともなる。本人の祈りを届けたり、迷いが生じている時はひらめきを授けたり、などをして危機を助ける。
守護霊の入れ替わりについては、諸説あるため以下に記す。
・生涯で1度も変わらずに存在し、死んだ後も霊界での導きとなる
・人によっては人生の節目など、数度の入れ替わりがある
・人徳の違い、霊的真理の不信心などにより、守護霊がいない人もいる
・常に守護霊が憑いているわけではなく、数日~数年の間隔をあけて現れる 
など
ここから以下3つは、まとめて「背後霊」と呼ばれることが多い。
守護内容の違いがあるため細かく分類して記す。

〈指導霊〉 本人の職業や趣味などにたずさわり、導く霊魂。
職業や趣味・嗜好の変化によって、大きく入れ変わる。
善霊とは限らず、本人の状態により悪霊を呼ぶ場合もあるらしい。
こちらも、「誰にでも存在する」という説と「人によってはいないもの」とする説がある。

〈支配霊〉 人生の指針、運命などを支配する霊魂。
出会いや進路、結婚、出産など、人生の決断が必要な際、導きをしてくれる。
例えば「出会った瞬間、この人と結婚すると思った」などというひらめきは、この霊により与えられている。

〈補助霊〉 守護霊たちのはたらきを手伝う霊魂。
本人と、霊格の高い守護霊をつなぐ役目を持つ。
これは身内や先祖などの近しい血縁で、数年~200年前程度の、比較的最近に亡くなった霊がつくことが多い。また前世でつながりがあった人があらわれる場合もある。
・人以外を守る霊魂
日本では建物などに取り憑いて、その場を発展・繁栄させる、または身の安全を守ってくれる霊魂が存在する。代表的な例を2つあげる。

〈座敷わらし〉
旅館や旧家・商家など、人の出入りの多い家にとり憑いてその一家を繁栄させてくれる妖怪。これも守護霊の一種とみなされている。

〈船霊〉
特定の船にとり憑き、嵐や難破などから乗組員を守ったり、安全な航海の手助けをしてくれたりする霊魂。

守護天使について

キリスト教の中には「守護天使」という存在がある。
これは神の元から人間に使わされた天使で、ひとりひとりに寄り添い、神の声をさまざまなメッセージを駆使して伝えたり、人生を導いたりする役目を持つ。
キリスト教においては「守護霊と守護天使は違う」と捉えられているが、役割に関しては、ほぼ同義と言えるだろう。

守護霊のはたらき

守護霊たちは、本人に以下のような役割を果たす
・不運な状況を未然に察知し、防御する。また、幸運を呼び寄せるように奔走する。
・本人の選択が誤っていた時、夢枕に立って(夢の中に現れるなど)指導する。もしくはその方向に進めないような状況を起こし、障壁を作る。
・事故など、命に危険がせまった場合、その場を霊的にコーディネートし災難から本人を守る。
ただし、運命的に遭うべき事故(寿命に関わるもの)に関しては守護霊は手出ししない。
・呪いや悪霊など、霊的な危険を察知し防ぐ
守護霊は、本人にとって必要な苦難・災いが降りかかった場合、何もしないことがある。
それは「かわいい子には旅をさせよ」というような感覚で人生の学び・気づき・成長のチャンスとしてとらえよ、という親心なのそうだ。
そこで気付きを得て成長すると、さらに強い加護が得られる仕組みになっている。
また、一見不幸な出来事でも、前世からの業(カルマ)を解消するものであれば、むしろ背を押すような状況を導く。それを見事に乗り越えられた時には、素晴らしい幸運をプレゼントしてくれることもある。

《さ~そ》の心霊知識