守護霊が人間や生命の守護をする霊的存在であるのに対し、指導霊は、特定の分野において専門的な指導を行う霊的存在と言われている。
霊の存在意義を巡っては、霊能者や宗教団体等によって見解、定義が異なるケースが多いが、この指導霊に関しては、ほぼ意見の一致を見ていると言えるだろう。
では実際に指導霊は存在するのか? また、存在するのならどのように指導をするのか?
指導霊的な存在の実在例として顕著であり有名なのが、ブラジルの心霊治療師ドクター・フリッツとその指導霊団の存在である。
患者に麻酔等は一切かけないまま、医療器具を使って手術を行うことで知られるドクター・フリッツだが、彼が心霊治療を行う際には、必ず「ドイツの医師団の霊」がフリッツの身体・意識を支配して治療を行っている。
つまり、指導霊は時に、その人の心身を完全にコントロールしてしまう、という実例である。
これは例としては、少々極端なケースかもしれないが、同様に、すべての人には指導霊が適宜存在し、仕事上での才能発揮、趣味的な面での充実、人生の岐路となる大きな選択の際などには、サポートをしてくれると言われている。
守護霊が一生のパートナーだとすると、指導霊は、必要に応じてサポートしてくれる存在である。
また、指導霊は「その道の専門家」ということなので、その人が行う内容によって、指導霊は変わることになる。
例えば、医師にして画家・作家という多才な人物であれば、医療行為をする際と、画家、作家活動をする際は、それぞれ別の指導霊が登場する可能性もある。
もしすべての人に指導霊がガイド役として存在するのなら、すべての人が仕事や人生、趣味などをもっと謳歌していても不思議ではない。
ところが現実はそうではなく、多くの人が進むべき道をうまく歩めずにいる。
この件に関して多くの霊能者は、こう指摘している。
「霊的に成長していない、自分で才能を発揮する努力をしない、エゴが強すぎる、などの人は指導霊のバイブレーションに協調させることができないため、指導を受けることができず、結果として成功しない」。
つまり、まず霊的な成長を心がけた上でさらに指導霊の存在を確信することで、霊的な協調作業がスムーズに進むことになる。
その意味で指導霊の真の目的は、「霊的なサポーターが実在すること」、「与えられた才能を遺憾なく発揮し、宿命を生きることの重要性」を、魂レベルから気づかせることにあるのだろう。
そしてその結果、その本人の人生の成功のみならず、その人が関わるすべての人や属する社会へも貢献できることになるのであろう。