自縛霊とは、特定の場所や建物にとりついている霊魂のことだ。
「自縛」は、字のごとく自分を縛りつけているものだ。
激しい恨みの念を持って死んだ人が、ゆかりの地でその怨念を遂げるためにとどまっているものである。
自縛霊は深刻な霊障を起こす霊だといわれている。とりつかれると、不慮の事故にあう、精神錯乱状態になる、自殺を図ってしまうなどの現象がおこることもある。
自分が「もう死んだのだ」という現実を理解できなかったり、受け入れたくなかったりする人の魂が自縛霊になりやすい。
そのせいか、事故、戦死、または殺人などで不慮の死を迎えてしまった人間が、自縛霊として現れるパターンが多いと言われている。
自縛霊がよく出る場所、霊障と呼びやすい人の特徴、対処についてを解説する。
・かつて戦争で戦死者が多く出た場所
・自殺スポットと呼ばれる場所
・交通事故がよくおこる交差点など
・火事があったとこる
・自殺者の多い駅など
自縛霊は、自分の死を認められずに成仏を拒んでいる霊だ。
本来居るべきところへ行かずにいるため仲間もおらず、常に孤独で寂しい状態にある。
そのため、自分と同じような寂しさを抱えた人を見つけると取り憑き、無理やり引き入れようとしがちだ。
以下、霊障をいくつか挙げる。
・高熱や、下痢などの症状
・イライラし、怒りっぽくなる
・半身が痺れる(特に右半身)、頭痛がする
・夜中、夢遊病のようにさまよう
・飛び降りや赤信号で横断歩道に飛び出すなど、自殺的行為をする (とりついた霊と同じ死に方を誘うものが多い)
・自らの意思に反した行動を取る
さまざまな霊魂の中で、相当の対処が難しいものの一つが自縛霊だといわれる。
「自分の死を認めていないものの魂」だということが一番のネックである。
だから、成仏を願うべく供養の行為をいくらしても、霊自身が受け入れないことも多い。
また、自縛霊のいる場所は大変に孤独な場所だと言われる。
大半の霊魂はその状態に耐えられない。仲間を作ろうと、他の人間を自分と同じ場所へ誘導し。殺そうとするのだ。
その供養は非常に困難で、時間もかかる場合がほとんどだ。
除霊や供養は、知識と経験のあるプロへ任せるのが無難であろう。
一般の人々が出来ることのみを説明する。
1 近寄らない
好奇心や興味本位などで、霊のスポットと呼ばれる場所へいく、あるいは写真を撮るなどの行動は決してしてはならない。
苦悩のさなかにあり誰かに話を聞いてほしいと思っているのが自縛霊である。「こちらの世界へと歩み寄ってきてくれた」などと感じさせれば最期だ。仲間を得られたと誤解され、死の世界へ引きずり込まれてしまう可能性がある。
2 寛容さを持つ、わがままを戒める
自縛霊は、己のあるがままの状態を見極められない、または認めることができないような、意固地で利己的な性格のものがなりやすいといわれる。
これは、霊障を招いてしまう側の人間にも言えることだ。
自縛霊にとり憑かれないためには、芯のある、懐の深い人物になることだ。
これは、一見矛盾しているように思えるかもしれないが「自分の弱さ、情けなさを受容する」ことのできる人を指す。
自分の持つ、最もふがいない面をただ見つめ、そして受け止めることが肝要なのである。
また、自分や周りの関係や状況を意のままにコントロールするなどという、わがままで傲慢な考えや行動をすることも避けるべきだ。
もし、自分の願望などが達成されなかった場合、このような精神の人は恨みや憎しみの感情を持ちやすい。恨みの感情に同調してくる自縛霊は多いのだ。
それよりは、自分の現状を冷静に受け止め、いま生かされていること、身の回りにあるものへ感謝する方が建設的な生き方だといえる。
自縛霊は低級霊である。
自分の内面を常にみつめ、穏やかな心を持って過ごしていればこのような霊に侵されることはない。