真霊論-エネルギー体

エネルギー体

「エネルギー体」とは、人間が持つとされる、肉体の外側に重層的に広がる『見えざる身体』のことである。
人間が3次元に生きるためには「肉体」が必要であるが、肉体は人間の本質体ではなく、これら重層的なエネルギー体こどが、人間の本質体であると考えられている。
一体何種類のエネルギー体があるかということに関しては、スピリチュアルな事象の研究者、あるいは霊的指導者等によって様々な意見がある。
一般的には、肉体に近い順に、「エーテル体」、「アストラル体」、「メンタル体」、「コーザル体」の4層と言われている。
しかし研究者によっては、「エネルギー体は少なくも50種類以上」などとも言われる
この「エネルギー体」が何かしらの手法により検知された場合に、「オーラ」と呼ぶことになる。
ただ、エネルギー体の中には、オーラとしては検知できないものもあるため、「オーラ=エネルギー体」という単純な図式にはならないようである。
以下に、主なエネルギー体の役割を記しておこう。

各エネルギー体の役割

各エネルギー体がどんな役割を果たすかについても、様々な意見がある。
以下に記すのは、平均的に多く言われている解釈である。
(1)エーテル体(Etheric body)
肉体(物質的身体)とエーテル体は、ほとんど重なり合って存在しているとされている。
エーテル体は「生命力」である。
例えば中国医学における「経絡」や「気」、古代インド医学やヨーガにおける「チャクラ」や「ナーディ」等のシステムは、肉体(物質的身体)とエーテル体をケアするためのエネルギーのネットワークシステムと考えられる。
(2)アストラル体(Astral body/Emotional body)
アストラル体は、エーテル体の次にある高い周波数帯で、「感情体」とも呼ばれる。
人間の「感情」「欲望」「食欲」「性欲」「恐怖」などとも関係している、いわば外側の意識体と言えるだろう。
体外離脱や臨死体験等に発生する「アストラル・トリップ」は、意識が身体の外に出て、アストラル体の目で世界を見ている、と表現することもできる。
(3)メンタル体(Mental body)
メンタル体は、アストラル体よりもさらに高い周波数を持つ、「精神体」「スピリチュアルボディ」である。
精神や知性などと通じているが、「感情体」よりは肉体から離れているため、多くの人は「感情・欲望」の方を優先しがちになる、とされている。
従ってメンタル体がより活性化することで、「感情・欲望」等をよりコントロールできるスピリチュアルな思考が生まれると考えれている。
(4)コーザル(元因)体(Causal body/Spiritual body/Transpersonal)
コーザル体は、神界や、一般的に「上位自我」、「ハイアーセルフ(高次の自己)」などと呼ばれる存在と関係するエネルギー体とされる。
研究者によっては、このコーザル体=魂と考える説もある。
人間と高次元をつなげるパイプ的な役割を果たすと言う。

エネルギー体と輪廻転生の関係

これらのエネルギー体のもっとも大きな存在理由は、「輪廻転生」(生まれ変わり)のシステムと大きく関係しているとされている。
人間が死を迎えると、まず肉体(物質的身体)とそれに結合しているエーテル体は消滅する。
しかし個人の意識や個性は、アストラル体やメンタル体に残り、コーザル体の中に吸収されるとする。
つまり、ある生における体験・知識・記憶等は、コーザル体が記憶し、次の生において活用されたりすることになる、ということになる。
これは人によって持っている「過去生」の記憶のソースの存在を裏付けるのみならず、生まれたての赤ちゃんたちが本能的に行う行為等の知のソースにもなる、ということになる。

エネルギー体と幽霊現象の関係

エネルギー体として死者の幽霊現象を考察してみる。
幽霊現象にはいくつかのパターンがあるが、おそらく一番多いのが死者の「アストラル体(感情体)」が分離してしまうと言うケースであろう。
死後のエネルギー体は本来、コーザル体に吸収され、次の輪廻のサイクルに入るために、俗に言う霊界へと向かう。
しかし、アストラル体は比較的自由を与えられたエネルギー体で、人間が生きながらにしてアストラル・トリップをするのもこうした理由からである。
そこで人間の死後、多くの場合、コーザル体から分離せずにいるが、感情面で遺恨等を残していると、死者の「霊魂」(アストラル体・メンタル体・コーザル体の総称)からアストラル体のみが分離し、その遺恨のある肉体次元である3次元にやって来ると考えられるのである。
もっともこの場合、仮に3次元に来れたとしても、例えばポルターガイストのような物質作用系の力を発揮できるということは意味していない。
ただ、写真等の幽霊現象に現れる「霊の姿」は、このアストラル体が何かしらの影響によって物質化した状態であろうと考えられる。
従って、俗に言う幽霊とは、死者の感情・記憶等の残像の一部であり、あくまでもその死者の本質体ではないケースがほとんどである。
一方で、ポルターガイスト現象の背景には「念力」が関係している。
つまり、多くのポルターガイストには生きている人間の「念」(生霊)もしくは、人間界の存在ではないエネルギー体の世界(俗に言う悪魔、天使等のエンティティー)が関与している可能性もあるだろう。

《あ~お》の心霊知識