真霊論-高級霊

高級霊

高級霊とは、霊界の中でもより神に近い位置ではたらく霊のことを指す。
人霊にも、自然霊にも高級霊は存在する。
高級霊の頂点に立つのはいわゆる「神」であるが、これは自然霊の最高級位に値する。
その下には高級自然霊、そして神の自然霊がおり、ここには龍神、稲荷、天狗や妖精などがいる。さらに下に人霊がいる。

高級霊の居場所

高級霊の存在する場所は、霊界でも高次元の位置だ。
低次の霊界では、神の教えや知覚から自己切り離され、煩悩や恨み、争いなどのネガティブな感情に支配されている。これらを超越し、利他愛や無償の救済、隣人への癒し等に目覚め、それらの本質を理解した霊体のみが、初めて足を踏み入れることができる。
ちなみに、人霊が即座に高級霊になることはめったにない。ある程度の修行を積み、思念や行動が磨かれた後に導かれる事が多い。

高級霊の役割

基本的に、高級霊は現世に住む人間の前には姿を現さない。音や言葉、その他の物質的な表現で存在をほのめかすこともない。物質を扱う力は高級霊は持たないからだ。
無論、「私は高級霊だ」と名乗るものはニセモノ(低級霊)と言える。
高級霊は、ある種の放射型エネルギー体のようなものである。何か伝えるべきメッセージがあるときは、「雰囲気」「空気」「影響力」という形で導きを行う。人の心や感受性を呼応させ、知性へ直接訴えるのである。

高級霊の教えを見抜く

一般的に、高級霊による指導を受け、それを知覚することはごく稀である。
それよりも、高級霊の名を語る低次元の霊魂に騙される人の方が多いのが現実だ。彼らにエネルギーを奪われると、場合によっては一生をふいにするような恐ろしい憑依を受ける。
以下に、高級霊からの導きの特徴を挙げるので参考にされたい。

1.内容が、真の霊的真理に基づいている
高級霊から、霊界の掟と異なった教えが掲示されることはない。神の思念のみを伝えようと尽力する。
よくある例としては、人間の抱える原罪、贖罪を責める、また悪魔の存在を説く、キリスト再臨や救世主降臨について、災害などの予言、輪廻再生や因果の恐怖的捉え方などがある。
「脅し」や「条件付きの希望」などを掲げる霊はまず低級霊と思ってよい。

2.人間の霊的成長を促す
高級霊は、人間が霊的に成長することを望んでいる。霊的真理を知覚させることで、人が霊性に目覚めるのを無償の喜びとし、そのために諸々の教えを与える。
低級霊は、その人の守護霊の名前や前世について、宇宙人の存在、また近未来の予言(ギャンブル、事件等)など、単に人の気を引くような、浅学なことを伝える。高級霊なら聞いてもいさめらる、若くは正しい霊的真理への目覚めを促すだろう。

3.指導は霊的団体で行う
高級霊は、基本的に神の使いとしてある程度のグループに別れている。
何か地上へ伝えるべきメッセージがある、と神が判断した時は、特定のグループの高級霊たちが降臨し、人類の指導に務める。団体での行動で人類の大いなる成長の手助けをするのだ。
低級霊の場合は、どちらかと言うと個別の行動が多い。

4.全人類へのメッセージとして教えを発信する
高級霊は、地球上の全ての人間に対して、霊的真理を発信する。決して選民的に「この国、民族を救う」という内容にまならない。
個人的な質問に答えることもあるが、それも全て人類全体につながる場合のみである。

5.教示内容は「神からのメッセージ」ということを伝える
諸々の霊の立ち居振る舞いは、全て神に見守られている。特に高級霊が現世へ指導に赴くようなケースは、神の大きな愛と指導の元で行われるのが通例だ。
従って高級霊は常に謙虚であり、神への畏敬を忘れない。
そして、霊的真理について、自分はあくまでも神の使いであり、内容や意思は神のものだと告げる。
逆に、低級霊の場合は自分の力を誇示しその場しのぎのいい加減な言説をとなえ、悦に入るようだ。

6.人間の理解力を優先させ、押し付けない
高級霊は、たとえ人間が、自分が伝える霊的真理を飲み込めなかったとしても、無理に押し付けることはない。
その人の霊的成長に合わせ、出来るだけ分かりやすく説明を施し、誠意ある質問に対しては真摯に回答する。また穏やかで慈愛に満ちた接し方をし、人を怖がらせるような言説は一切行わない。
そして、もし彼らが真理を受け止められなかった場合も、決してバカにしたり否定したりせずに、よき頃を見計らって再び指導をするという根気と愛がある。
それに対して低級霊の場合は、巧みな脅しなどで無理やり自分の支配下におこうとするのが特徴だ。

7.人格的に優れた霊媒を持つ
高級霊は物質的世界から離れた存在のため、人間に直接言葉を伝えることはできない。
しかし、彼らの意思や思想を広めるために、霊媒が選ばれることがある。
霊媒は、人格的にも道義的にも大変優れた人物でなくてはならない。高級霊は、時間をかけて彼らを育成する。
そして、霊的真理を伝達する際は、霊媒自身の思念が混ざらないようにする。
低級霊の場合は、霊媒自身の人生をも破壊し、誤った思想に染める悪意を持つ。

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