開運とは、読んで字のごとく「運を開く」行為のことである。
恋愛や家庭、仕事や経済的状況などを今よりもアップさせるために、さまざまな行動をとる。
主なものの詳細を以下にあげていこう。
方位や掃除などで運気を呼び込む。
「恋愛運を上げたければ○○に○○色のものを置く」などと紹介されることが多いようだ。しかし示される方位や色・物は専門家によって違うので、自分に合ったものを見極めたい。
共通しているのは、「風水の基本は掃除」という考えだ。心理学的にも、掃除をすることは内面を整理するのに役立つことが分かっている。
特にトイレや風呂などの水回りを常に清潔にしておくとよいとわれている。
大きく分けて「相学」と「バイオリズム」に分かれる。
相学とは手相や顔相など、特定の場所に出たありさまを観て吉凶を判断するものだ。
様相から、その人の行動や発想のクセなどを見抜き、運気の向上を促すアドバイスを対面式で行うのが通例だ。最近は手ほどき的な本やサイトも多数出回っている。
バイオリズムとは、人によって幸運期と低運期があり、それぞれにふさわしい行動を提案し運気を上げるというものである。
有名なものには占星術、九星気学、四柱推命、0学などが挙げられる。
運動で体を動かし、潜在的に持っているエネルギーを目覚めさせることで運気をアップさせる。精神に働きかけるべく、前後に瞑想を行うものが多い。
気功やヨガ、ピラティスなどがよく知られている。
特定の物を家に置いたり身につけたりすることで運気を上昇させる。
古来から、御札や招き猫などは身近な開運グッズとして存在した。
その他にはパワーストーンや、財布や鏡、印鑑等だ。
最近ではファッションや下着なども挙げられることがある。
植物や動物、又はそれを模したものもある。
これらは語呂合わせ的に縁起を担いでいたり、見た目の華やかさで運を呼ぶとされていたりするパターンが多いようだ。
例えばふくろうは「不・苦労」という語感、金魚は単に派手な様相が金運をはこぶと信じられてきたらしい。
開運グッズには、古来より様々なものがある。
よく知られているものを中心に挙げていく。
【パワーストーン】
水晶やヒスイ、メノウ、アメジスト(紫水晶)などがあげられる。
ブレスレットなどにして携帯する、家の決まった方角(場所)に置くなどの方法がある。
・ヒン・チベッ
ヒンは石、チベッはチベットの意。簡単に言うとパワーストーン。ネパールやチベットでよく用いられている。メノウに特別な力があるとして加工し、ネックレスにして身につける。
・ナザル・ボンジュウ
嫉妬と羨望から身を守る、ガラスでできた青い目玉の開運グッズ。トルコで幅広く普及している。
壁に掛けるタイプのものもあれば、キーホルダーやブローチの形態で携帯できるものもある。
【置物など】
沖縄のシーサーやアイヌのふくろうなど、架空または実在の動物を、木彫りや陶器、絵などで表したもの。
玄関の前や台所、神棚などにおかれる。
・まねき猫
日本でも古くから存在していて、持ち主に幸運を招き悪運を払う。
左前足を挙げているものは商売繁盛、右前足を挙げているものは、家庭の繁栄、白猫は幸福、黄金の猫は成功、黒猫は健康良好を招くなどの意がある。
・ガネーシャ
インドのヒンズー教の神ガネーシャは商売繁盛や学問の神としてよく知られている。これも置物として用いる。
・エケコ
アンデス高地の原住民が福の神様として崇めるもの。
形状は小太りで背は低く、口ひげをつけ、耳まで覆うことのできる原住民の毛糸の帽子をかぶった人形。
食べ物やお金など、自分が欲しい物のミニチュアを持たせると願いがかなう。たばこを吸わせると更にエケコのパワーがアップすると言われる。
【鏡】
鏡は世界のあらゆる場所で幸運招福・魔除けとして用いられてきた。
玄関などの所定の場所に飾ったり、携帯したりされる。
【御札・お守りなど】
経文などを書いた長方形の紙。招福・開運祈願・魔除け・厄災回避家や職場の神棚など特定の場所に祀られる。1年ごとに取り換える。
御札は細長い短冊状の紙に墨で文字を書きつけられている。香が焚きしめられているものもある。
使用方法は、部屋の決められた方位に貼る、携帯するなどが挙げられる。
御守りは、美しい布に祈りの言葉が刺しゅうされたもの、衣服に独自の文様が施されているもの、信仰で崇められている動植物の一部をかたどったものなど多種ある。気軽に携帯できるような小さいものが多い。
【銀】
純粋で美しい輝きを放つことから、古くから幸福をもたらすものとして用いられている。
欧米では銀で十字架を作ったり、子どもが生誕すると銀食器を贈ったりする。
中国や東南アジアでも、銀でできたロケットペンダントなどを魔除けとする風習がある。
【植物】
各地で見られる植物に象徴的な意味を持たせ、開運グッズとして取り扱ってきたもの。
・シャムロック
アイルランドのシンボルである三つ葉の植物、シャムロックは幸運を招くことで古くから開運グッズとして使われていた。本物の植物をガラスやプラスチックなどに封じ込め、ペンダントやブローチの形状にして携帯する
また、アイルランドの恋人は、婚約するとき互いにシャムロックを交換するという伝統がある。
・四葉のクローバー
四葉のクローバーは、希望、信仰、愛、幸運を意味し、また「世界のシンボル」ともいわれるこれは東西南北が結ばれあった四つで示されているとみなすことによる。そして全ての事象は四葉のクローバーの中にあり、名声、富、恋人、結婚健康を招く。
特にアメリカで普及しており、ガラスやプラスチックに包まれて鎖につなぎ、ペンダントやストラップにして販売されているものが多い。
【香り・アロマグッズ】
線香や香木、植物由来のオイルなどを焚いて邪気を払う。
海外ではハーブも用いられるようだ。タイムやバジル、セージなどが代表的である。
・匂い玉
良い香りの香辛料やハーブを詰めた容器に小さな穴を開けたポマンダーと呼ばれるもの。病疫を防ぐ目的や魔除けとしてもつ会われる
地域によって使われ方が違い、結婚式の際に花嫁が身につける、赤ちゃんのベッドのすぐそばに置く、等のように用いる場所もある。
【財布】
色や形によって、金運を招くという開運財布は昨今、急速に普及している。
基本的には黄色やゴールドなどのお金を連想させる色が幸運を招き、長方形のロングタイプのものがよいとされる。
【クルアン・ラーン】
粘土や石、メッキ加工した銅・鉄などに仏陀やヒンドゥーの神様、高僧を彫ったもの。大きさはさまざまで1~8センチほどだ。置物か、ペンダントやネックレスのように首からぶら下げて使う。ネックレスのものは特にプラ・クルアン(現地語で聖なるお守りの意)と呼ばれ、人気がある。おもにタイで普及している。クルアンは寺院で僧らによる祈祷・魂入れの儀式が行われるのが習わしだが、最近では土産物屋でも販売されており、出所が怪しいものもある。
【サック・ヤント】
聖典の文言や記号などを刺青すること。身体に刺青をすることで悪運から身を守り、よい波動や運面を引き寄せることができるとされる。東~東南アジア地域の男性、特に40代後半以降に信じられ使われている。
発祥は、おそらくアユタヤ時代以前のシャム王国で、戦争に赴く兵士に、勝利を祈って刺青を施したという逸話からきていると推測される。刺青を入れることで魔除けになり。敵の矢や刀を避けられるといわれていたらしい。仏教にバラモン教の教義が混ざって作られたと思われる。
【十字架】
イエス・キリストが張り付けられたクロスを象徴化したもの。十字架の上にキリストの姿が描かれたり彫塑が付加されたりしたものもある。
祈りや懺悔の際に身につけるが、日頃から携帯できるようペンダントや置物に加工されている。
・アンク
古代エジプトの十字架で、頂点に輪がつけられている。
不滅の生命力を意味し病や不妊、良き霊力をもたらす。また、これを持つと来世は不死でいられるという。最近は若い人を中心に、一般的にも普及している。
【ガムランボール】
バリ島の伝統的な民族音楽「ガムラン」を奏でる楽器と同じ材料で作られたもの。真鍮のボールの中にガムランの音を封じ込めて再現する。別名をドリームボールとも呼ばれており、身につけていると「願いが叶う」と言われる。
【ドリームキャッチャー】
北アメリカの先住民族が持っている開運グッズ
鉄の輪にバックスキンを巻きネットをつけて、その下に鳥の羽とビーズのついた革紐を下げたもの。良い夢は網を通り抜け、悪い夢は網に捕まるため安眠をもたらすと言われる。
【ダビーズ】
イスラム教徒やヒンズー教徒がよく持っているグッズ。ネックレスやブレスレットのトップに円筒形のロケットがついたもの。現在は色々な形のものが普及している。
ロケットにコーランの文句やマントラを書いた紙などを入れて不運から身をも守り、幸運を引き寄せる。
パワーがあるとされている土地に行くことで運気を上げる。
神社仏閣などが中心とされている。基本的には磁場の強いところが多いようだ。
ただそこへ訪れるだけでなく。その土地の名産品を食すとさらによいとされる。
また、風水やバイオリズム的占いとも関わりがあり、例えば「○○星の人は今年は××へ行くと運気アップ」のように紹介される場合もある。
オーラや守護霊、前世鑑定など、目に見えない自分の情報を観てもらうことで運気を上昇させる。
鑑定される内容から自分の性質や、そこから生まれるトラブルなどを示して自覚・改善を図るというようなものだ。
ただ、「目に見えず分かりづらい」ということを利用して悪質な業者が跋扈しやすいジャンルのため、利用の際は十分に注意されたい。
発想の転換をはかることで運気をアップさせる。
「ポジティブ思考」や「自省」「言葉(言霊)」などをベースに、特定の思考方法を身につけることで自己向上を促そうというものだ。やや自己暗示・催眠療法に近いものが多い。
ほとんどの人は自分の運気をできるだけ上げたいと願っているだろう。上記の内容はその一端を担ってくれるかもしれない。
しかし、いずれを用いるにせよ、基本的には過剰に依存しすぎない方がよい。
開運に効果的なのは、生活を楽しむというスタンスだ。これらはその一部として活用してほしい。