霊能力とは、意志を有した非物質的なエネルギー的存在(霊魂、生霊、精霊、神霊等)に対して、さまざまな適応力を発揮できる能力のことである。
この場合の適応力とは、まず、その存在の有無に対して正しく感知できること。
また、それらの存在との何かしらのコミュニケーション能力を有すること。
さらには、もしその存在が人間に対して不利益・迷惑・危害などを加えるものであれば、必要に応じて説得しその活動を阻止させる能力。
除霊・浄霊などを行うのに必要なパワーとノウハウ、などを意味している。
こうした霊的存在に対して、自在に対処・適応できるのが霊能力であり、単に霊的存在に感応できる「霊感」とは異なる能力である。
より高次の存在との適応力を有する場合は「神通力」などとも呼ばれる。
密教などでは霊能力を「法力」と呼ぶ。
霊能力を自らの意志のもと、自在に発揮できる能力を有する人を霊能者と呼ぶ。
上記に、霊能力の内容として、感知・コミュニケーション・説得などを挙げたが、こうした内容の内、どれほどの霊能力を有するかは、霊能者個々によって大きく違っている。
霊能者と称するのには、資格認定団体があるわけでもないため、多くが「自称」である。そのため、霊能者に何かしらの相談を考える場合には、どんな霊能力の持ち主なのかをよく見極めておく必要があるだろう。
再度書いておくが、「霊的存在を感知できる」だけでは「霊感者」であり、「霊能者」ではない。
もし霊の憑依等の疑いがある場合などは、その憑依している存在との、しっかりとしたコミュニケーション能力と、除霊に必要な説得力、さらには除去に必要なパワーとノウハウが必要となるのである。
霊能者がいかにして霊能力を有したかは、個々において様々である。
多くの場合、遺伝因子、つまり生まれつきの霊感体質者であることが多いようだ。
遺伝因子の場合は、親から受け継ぐというケースもあるが、特に強い霊能力は祖父もしくは祖父母から授かる「隔世遺伝」が多い傾向にある。
ただ、遺伝因子として授かるのは、あくまで霊感である。
これを霊能力へと昇華させていくためには、その後の本人の霊的な世界への学びと、霊能力の実践的な鍛錬が必要になってくる。
一方で、「心霊治療」など、限られた部分のみでの霊能力の行使であれば、遺伝因子的に授かった能力だけで実践している霊能者もいる。
しかし、除霊や浄霊、さらには、高次元の神界とのコンタクト等の実践においては、いかなる霊能者といえども、天賦の霊感に加えた精神的・肉体的・霊的成長が必要となってくる。
また、様々なメソッドを活用した修行・師事等によって霊能力を獲得する者もいる。
これも決して不可能なことではないのである。
そもそも人間は誰もが霊体であり、霊感を持っている。
そのセンサーを正しく磨き上げることで、霊能力を生み出すことは可能である。
ただし、その開発等に関しては、正しい知識とやり方を有した者に師事する必要があることは言うまでも無いであろう。
霊能力を活用することは、じつは一歩間違えればとても危険な行為でもある。
それは、霊的なエネルギーには、様々な存在がいるからである。
わかりやすく言えば「天使もいれば悪魔もいる」わけである。
上記において、霊感開発の際に師事するものに注意、と書いた。
その理由のひとつには、間違った方法で霊感・霊能力を開発させてしまうと、そのソースが邪悪な霊的存在だった、といったケースも存在しているからである。
これは霊的存在から情報やメッセージを受信する「チャネリング能力」などを得る際の危険性とも同様である。
霊能力や霊感を得たいと願った際には、霊的次元からのアクセスもやって来ることになる。
これは最近、「引き寄せの法則」等として有名である。
引き寄せとは、電波の送受信が同期して合致する、と言うことである。
換言するなら、「あなたの願望をかなえる存在が応えてくる」と言うことである。例えば、「霊能力を活かしてお金儲けがしたい」と願い、それなりの修行をすれば、それなりの霊能力をサポートする力が霊界からやって来るわけである。
こうした霊能力のソースは、決して高次元ではないため、最終的には心身を病気にするなど、身を滅ぼすような結果を導くことは明白である。
霊能力の行使においては、霊能者自らの霊能力のみならず、霊界からのある種のサポートがどうしても必要になってくる。
従って、霊能者としての生命線は、いかに高次の存在からのサポートを得られるか、という部分も多いに重要となってくる。
つまり、いかに自らが霊的に成長し、その成長にふさわしい高次のサポーターを引き寄せられるか。
霊能力を駆使する霊能者にとって、この問題はとても重要なものなのである。