真霊論-畜霊

畜霊

畜霊とは、医療などの基礎研究で行われる、動物実験の被験対象となったモルモットなどの動物や、、あるいは家畜として飼われて卵や肉を人の食糧として扱われる牛や豚・鶏などの、主に人間の生活の糧または犠牲となった動物の霊魂のことを指す。
もっと幅広く捉えれば、犬や猫、うさぎなど家庭で飼われていたペットなども含まれるし、動物園などで飼われていた猿やライオンなど、観賞用として楽しまれ、その生を全うした動物の霊魂も該当する。

動物霊と畜霊との違い

動物霊も畜霊も、動物の霊魂のことを指しているが、その内容にはやや違いがある。

【動物霊が指す霊魂】
動物霊と呼ばれる霊魂の場合は、かつて野生動物だったものを中心とすることが多い。これは、畜霊よりも動物霊のほうが古くからあった概念であるためと思われる。
また、動物霊は、霊的段階が低級霊から高次のものまでさまざまにいることもポイントだ。
低級霊だと人間へかなり悪質な憑依やいたずらを行うものが多く、高級霊になると、狐の稲荷信仰や龍神信仰など神として祀られる存在となる。

【畜霊が指す霊魂】
畜霊は、基本的には「家畜」であったことが前提とされる。
その生涯で人間と何らかの関わりを持っていたとか、もっといえば人間:動物が主従関係で結ばれていたという霊魂である。
畜霊は基本的に低次の存在であり、高級霊となることは滅多にない。未浄化の霊の場合は、害のない浮遊霊となるか、悪霊化するかのどちらかが一般的だ。成仏すると、動物霊は人間とは違う段階の霊的世界へ赴く。

畜霊供養

牛や馬、豚などの屠殺場や、日常的に動物実験を行っている大学病院などでは、年に1度、「畜霊供養」を執り行っている所が多い。
これは、人間が食べ物を得て生きるため、あるいは医療の進歩のために犠牲となってくれた動物の魂に感謝の念を込めて供養を捧げる儀式のことである。
動物の死と日頃から向き合うことの多い施設の片隅には大抵、「畜霊慰霊碑」などの供養の場が設けられている。
供養祭の日には屠殺者や研究者は慰霊碑の前へ集まり、僧侶へお経をあげてもらい、共に祈りを捧げて鎮魂の意をあらわす。
畜霊、および動物霊というのは霊的に大変強いエネルギーを持っている。そのため、悪霊化すると危険な存在となり、人間へ多大なる影響を及ぼすため、このような行為は霊的に身を守るためにも有効だ。
また、自分たち人間と同じ、命ある生命体への尊厳を感じる場としてもよい役割を果たしている。

《た~と》の心霊知識