幽霊・亡霊とは、肉眼、もしくはカメラやビデオ等の撮影機材、録音機材のような音声記録機器など、何かしらの方法によって、知覚・撮影・収録された、「本来そこにいるはずのない人間の姿かたち、もしくは人体の一部、音声等」である。
単に「霊」と表現する場合もある。
しかし、「霊」と表現する場合には、人間以外の様々な霊的存在、霊的エネルギー体も含まれることになり、広範囲な対象となる。
一方の幽霊・亡霊の場合は、一般的には「人型・肉声」等、あくまで人間の霊体を指す。一般的には「死者の霊・魂」などと表現されるが、幽霊=死者と必ずしも決まっているわけではなく、生霊(生きている人間のエネルギー体の一部)である可能性も考えられる。
また、これまで記録された幽霊・亡霊の映像等の記録の中には、人型ではない何かしらのエネルギー体の存在が克明に写されているものも多くある。
こうした場合でも「幽霊」などと表現されることがある。
古今東西、幽霊・亡霊は世界中で目撃もしくは記録されてはいるが、その存在に関する科学的な見解は未だに明確にはされておらず、「信じるか信じないか」等の観念論で扱われる対象である。
幽霊・亡霊となる理由に関しては、「強い悲しみ、怒り、悔しさ、未練、遺恨」等の感情が死後においても残り、その感情によって本来進むべく死後世界(霊界)へ行けず、この世に幽霊・亡霊として残っている、という意見・考え方は世界共通のものとなっている。日本では霊能者や研究者等によって、「守護霊・背後霊・自然霊・動物霊・浮遊霊・地縛霊」など霊の性質を分けて表現する。
この分類において、一般的に目撃もしくは知覚される幽霊・亡霊は、「浮遊霊・地縛霊」であることが多いとされている。
幽霊現象を解明するひとつのヒントになり得るのが、人間の「アストラル体」と呼ばれるエネルギー体の存在である。
これまで古今東西において、かなり多くの人たちが「アストラルトラベル」「幽体離脱」という、アストラル体が肉体から抜け出る現象を体験している。
アストラル体が体から抜け出ても人は死なない。
つまり、アストラル体とは、生命の本質的エネルギーではないのである。
アストラル体は、いわば「マインド(心)体」であり「感情・意識・思考・思念・記憶」等を司るものとされている。
マインドというのは、生きている時においても、自由気ままに振舞う。
人間の霊的ボディにおいても、最も自由気ままに振舞える存在である。
このアストラル体の状態で、死者の霊と交流したとする体験談は、古くはエマニュエル・スウェデンボルグをはじめ、枚挙に暇がないほど多い。
これらの体験は、アストラル体が霊的存在とコンタクト可能なエネルギー体であることを示唆している。
これによって、幽霊現象の一部は、「死者のアストラル体」によるものと推測することが可能になる。
通常、死後、人間のエネルギー体は魂的存在のエネルギー体である「コーザル体」に吸収されるという。
しかし、そうした際にもアストラル体は自由に抜け出す振る舞いを示すそうである。
従って、幽霊とは、人間の魂のような本質的な部分ではなく、「マインドの部分だけが何かしらの活動を行っているもの」、と考えることもできるだろう。
人間の意識・思念は、物体に作用することが知られている。
その思念が強い場合、様々に物体に作用し、いわゆる超能力現象となる。
人がいないのに物体現象が起こると「ポルターガイスト」と呼ばれる。
これらに共通するキーワードは電磁波ということになる。
例えば物体作用系の電磁波として知られているものに「超低周波」がある。
超低周波とは、20ヘルツ以下の、人間の耳には通常聞こえない音のことである。
ただ、音として聞こえてはいないものの、空中を進んだ音波は共鳴を起こして、
窓をガタガタさせたり、小さな物体を振動させたりしるし、ロウソクの炎なども揺らしたり、チカチカさせるのである。
また、幽霊現象が起こると、機械類に異常が発生することも知られている。
物質と幽霊等のエネルギー体は、電磁波によって接点を持つという仮説が考えられる。
この電磁波においては、どんな周波数帯なのかによって、起こりえる事象も変わってくるであろう。
科学では、低周波であるほど、物質との関係性が深まることが知られている。
霊を表現する際に、「高次元霊」「低次元霊」などという表現もあるが、これも「より物質次元に近い霊」が、科学的には低次元霊=低周波数と考えることもできるであろう。
インターネットの動画サイトには、世界中から多くの幽霊・亡霊映像がアップされている。
もちろん、これらの中にはインチキ(フェイク)動画もあるので、すべてが本当に起こった現象とはいえないが、中には本物の現象と考えられるものも多くある。
これらの動画の中から、幽霊・亡霊現象に関する、いくつかの特徴を記してみよう。
●幽霊の物質化と非物質化
幽霊現象を撮影した動画は、多くの場合、撮影者が気づかないままその様子を記録している。
これはその幽霊は不可視だったが、ビデオ機材には感知されたことを示す。
つまり、電磁波として感応されたと考える事ができる。
一方で、撮影者がその存在に気づき、驚いて声を上げるといった映像もある。
この場合は、幽霊の「物質化現象」があることを示している。
2008年、ロシアの学校で行われた学園祭の幽霊現象が話題になり、本国ではニュースとしても扱われた。
これは学園祭でダンスが行われている体育館のステージ上に、突如、白い服に長い髪の幽霊が現われたのである。
ステージ上にいた学生や、観客もすべてそれを目撃し、体育館はパニックになったのである。
数分間物質化した後、その幽霊は姿を消した。
大勢が幽霊の物質化を目撃した稀なケースである。
●幽霊と死装束
日本の幽霊動画においては、全身がはっきりと姿を現すというものは見かけない。
一方で海外の幽霊現象動画には、全身がはっきりと姿を現しているものが多数ある。
不思議なことにそれらの多くは女性で、「白いドレスに長く垂れた髪」というのが典型的である。
これは、海外においても女性の死装束は白いドレスが定番となっていることと関係していると思われる。
また、幽霊現象には女性が多いが、これはマインド部分が男性より繊細であり、「思い残し、悔恨、遺恨」などとの相関関係を持ちやすい可能性を示していると思われる。
●幽霊の瞬間移動
海外のとある家に現われた少女と思われる幽霊が、家の中を瞬時に2階から1階へと瞬間移動する様子を収めた動画がある。
他にも、幽霊が瞬間移動する動画はあるが、これらの映像は、幽霊がその思念によって、場所を瞬間移動できることを示している。
つまり、幽霊とは、3次元的なこの世に出現してはいるものの、その物性としては、この世の物理法則にはとらわれないエネルギー体であることを示すものである。