真霊論-鈍感力のすすめ~花粉症対策にもスピリチュアルを導入せよ

鈍感力のすすめ~花粉症対策にもスピリチュアルを導入せよ

日が伸びてだんだんと過ごしやすい気候になっていくと、穏やかな気持ちになるという人が多いだろう。外出するだけで楽しい心地になることもあるかもしれない。
だが春は、人によっては試練の季節でもある。
そう、本格的な花粉症シーズンの到来だ。
花粉症に悩む人の数は、日本国内だけでもなんと2000万人以上にのぼるという。
また、当初はスギ花粉だけが注目されていたが、現在では約80種もの花粉が花粉症を引き起こすものだと報告されており、その飛散時期は春だけにとどまらない。
冬以外ならば、いつ花粉症の症状が出ても不思議ではないのである。
こうした背景から、今や花粉症は「国民病」だとさえいわれる。
しかしながら、それだけ問題視されているにもかかわらず、花粉症を抜本的に完治させるだけの特効薬はまだ発明されていないのが現状だ。
そのため、これまでにも毎年新たな花粉症対策が紹介されたり、新しい薬品が開発されたりしてきた。なかには法外に高額な健康食品などもあったが、花粉症の苦しみを緩和するためならばと手を出す人も多かった。
そこで今回の記事では、花粉症対策にもスピリチュアルを導入することをおすすめしたい。
医学や科学で解決できていない問題こそ、スピリチュアルが本領を発揮できる分野であるはずだ。
現在花粉症に罹患している読者はもちろんのこと、「自分は関係ない」と思い込んでいる読者だって他人事ではない。花粉症はいつ罹患するかわからないのだ。
また、花粉症の辛さや対処法を理解しておくことで、より円滑な人間関係を築くことにも繋がるかもしれない。
この機会にぜひ目を通しておいてはいかがだろうか。
花粉症問題は生活の危機
そもそも花粉症とはどういった病気なのだろうか。
医学的には、植物の花粉が目や鼻などの粘膜に付着することによって引き起こされるアレルギーだとされる。症状としては、くしゃみ、鼻水、目のかゆみなどが有名だろう。
これらはアレルギー性鼻炎の症状であり、症状そのものは「季節性アレルギー性鼻炎」だと分類されている。
ただ、花粉症の本当の厄介なところは、こうした一次症状よりも、むしろそこから引き起こされる二次症状のほうだ。
断続的にこれらの症状が出ると、つねに意識がそちらへ向いてしまい、集中力が欠如することになる。そのため、仕事や学業に支障が出ることが多い。
また、ストレスが溜まることにも繋がり、精神的に不安定になったり、周囲との関係が悪化したりする可能性もある。
さらに、睡眠や食事といったシーンでも症状が緩和してくれるわけではないので、睡眠不足や食欲不振に陥ることもありうる。
この両者が、生命活動を維持するために必要不可欠な要素であることは周知のとおりだろう。
つまり、花粉症が重度になると、日常的な社会生活すらも満足には送れなくなる可能性が出てくるわけである。
花粉症対策の一般的なアプローチ
花粉症の原因はあきらかであり、メカニズムも判明している。遺伝や環境による体質との関係もよく指摘される。
しかし、それだけ詳しく研究された分野でありながら、最初に述べたとおり、花粉症にはまだ確実な治療方法がない。
よって、一般人が花粉症に対してとることのできる対応は、いかに症状を抑えるかという点に尽きる。
これまで、この目的を達成するためのアプローチとしては、おもに以下の2つの対処がとられてきた。
(1)花粉を遠ざけること
(2)花粉を追い出すこと
たとえば、ドラッグストアなどで売っている花粉症対策用マスクやメガネは(1)に当てはまるし、目薬や点鼻薬などを用いた洗浄は(2)に該当する。
いずれも、症状の原因となる花粉を体内に滞在させないための方法であり、理には適っている。たしかに症状は緩和するだろう。
しかしながら、結局のところこれではイタチごっこなのである。
軽度の花粉症であればこれだけで安心して過ごすことができるかもしれないが、重度の人ではそうもいかない。また、数年に一度の割合で、異常に花粉飛散量が多い年もある。
なにより、自分自身がどれだけ気をつけていようとも、周囲に花粉への気配りが足りない人がいては、毎日多くの花粉を浴びてしまうことになる。
「敵対」ではなく「協調」することで体質を変える
そこで注目したいのが、第3のアプローチである。
(3)アレルギー体質を変える
花粉を遠ざけるのでも追い出すのでもなく、花粉に負けない体をつくるわけだ。
アレルギーの原因は、免疫機能が正しくはたらいていないという点にある。つまり体質改善をしようということである。
ただし体質改善というと、どうしても一般には、食習慣を変えるだとか、こまめに運動をするだとか、そうした生理学的・栄養学的なことがイメージされがちではないだろうか。
たしかに、レンコンやキノコ、ワサビなど、免疫機能の正常化によいとされる食品もある。
しかし、なにもそうした科学的な方法ばかりが体質改善ではない。
自分を変えるためには、なによりまず、「変わろう」という強い意志が必要なのである。
スピリチュアルの効能を知っている読者ならば、精神面の充実が肉体にいかに大きな影響をあたえるか、充分に理解しているはずだ。
スピリチュアルの観点から花粉症対策をとるために第一に必要なことは、花粉に対してのスタンスを変えることなのである。
従来の方法は、いずれも花粉を憎き存在として敵視し、撃退することであった。
しかし、もともと体と花粉とが敵対し合っているのだから、いくら撃退したところで花粉の侵入は終わらない。
だからこそ、あえて花粉とうまく付き合っていくことを選択すべきなのだ。
戦争を例に考えてみればわかるだろう。戦争を終わらせるためには、相手が立ち直れないほどのダメージを与えるか、和解かしかない。だが、前者が報復の連鎖になることは目に見えている。
花粉がこの世からなくなることがない以上は、花粉と手を取り合い、仲よく手をつなぐことが重要なのだ。
そのためには、自分のなかの「憎しみ」や「反抗心」など、悪い部分を捨てることが求められる。
よくある事例としては、女性が子どもを出産すると、それを機に花粉症が治るというものがある。これは、出産時に悪いものを一緒に出してしまうからだといわれる。また、子どもが生まれたことへの感謝の念を自然と抱くようになることで、おだやかな心が生まれるからだともいう。
すなわち、内面から変わったからこそ、体質も変わったのである。
あえて鈍感になろう
もちろん花粉症は医学的な症状であり、気のもちようだけで必ずしも変わるというものではない。
ただ、花粉症がある日突然なんの予兆もなく発症するものであることは有名だが、反対に、ある日突然症状が出なくなる人も多いということは見落とされがちである。
このケースの大半が、忙しかったりほかのことに集中していたりなどして、花粉症のことを考える余裕のない状況で起きていることに注意したい。
花粉症に苦しんでいる人々は、毎年花粉のシーズンになるたびに花粉症のことを強く考えてしまっているはずだ。
病は気からという言葉もあるように、考えてしまうからこそ症状が強く出てしまうという側面は、たしかにあるのではないだろうか。
冷静に考えれば、スギの木自体は大昔から日本に存在していたのだ。にもかかわらず、花粉症が話題になったのはせいぜいここ50年ほどの話である。伝染病のウイルスのように海外から輸入されたというのならともかく、これはおかしな話ではないか。
そしてさらにおかしなことに、花粉症が話題になればなるほど年々患者も増えている。
これは、現代人があまりにも多くの情報を知ることが可能となったために、敏感になりすぎているからだといえないだろうか。
考えてみれば、うつ病なども同様であるように、現代病の多くは心の敏感さゆえに発症するものだ。
スピリチュアル・カウンセラーのなかには、目がかゆくてもあえて掻かずに我慢することで症状が軽減するのだと主張する者も存在する。
すなわち、あえて刺激に対して鈍感になろうという提案である。心を麻痺させて、本当に自分に必要な、本当に有益な情報にだけ触れればよいのである。
自分が変わることで、世界も住みやすいものに変わるはずだ。
心のあるがままに従うことは、花粉症に別れを告げるための近道となるだろう。