真霊論-冬に「金銭問題を占う」人が多いいくつかの理由

冬に「金銭問題を占う」人が多いいくつかの理由

「金銭問題」を占いにくる人々
大寒を越え、節分を目前に控えた今の時期に、占い師への相談でじわじわと増えるものがある。
「金銭問題」「借金」に関する相談だ。
3月末決算が多いのが理由
日本の企業は、年度末の決算を3月に行うところが圧倒的に多い。
一般的には、公共機関が3月まを年度末に設定しているため関連企業はその影響を受けがちだ。その他、付随する消費者の行動から、3月に売り上げが高くなる傾向が高いことも理由の一つとされる。また、税制の改正が4月から行われるパターンが多いので、その前に一度決算を行った方が都合がよい、ということもあるそうだ。
そのため、会社の経営がかんばしくない場合、「何とかぎりぎりでも巻き返したい」などと思案した挙句、1月末ー2月にかけて、占い師の元へすがるような思いで訪ねてくるという。
そして、元々、己の放蕩や連帯保証などのあおりを受け、個人的に借金を抱えているケースは3月に入ってから、年度末のムードに押されて相談にくる人が多いそうだ。
あとは、転勤や異動ら環境の変化などが明るみになり、新年度に経済的苦境に立たされると予想がついた人たちも、この時期にアドバイスを求めてやってくる。
その際、占い師を悩ませるパターンがいくつかあるのだ。
占い師に税務や経営方法まで尋ねる?!
まず、「どうやったら借金を返せるか」とか、「○○の時期までに売上を上げる(結果を出す)ためには」等のように、具体的な行動や指針についてを事細かに聞いてくるケースである。
占いとは、基本的に人としての在り方や心根の問題、また心身のアップダウンの時期などについてを統計や霊感に基づいて鑑定するもの。そのようにして導き出されたものを、専門的に「象意」と呼んでいる。
占い師は、相談者の人生と象意を照らし合わせ、進んだ方がよいと思われる方向、行動等についてアドバイスを行うのである。
占い師はあくまでも「占い」のプロだ。税制や財務、ビジネス、あるいは借金返済などの具体的な方法を尋ねるというのは、相談としてピントがずれている、と言わざるを得ない。彼らは魔法使いでも全知全能の神でもない。
占いをより賢く活用するためには、大まかな流れや在り方などの鑑定を受けて、自分なりに考え行動することである。
あくまでも自らが考えて行動をする、と言う心構えを持たなければならない。人生の主役は自分でしかない。
他力本願に「とにかく借金を何とかしろ」とせまる
他には、「とにかく借金をなくしたい」「経営をあと1ヶ月で軌道にのせてほしい」というような、他力本願の鑑定を求めてくるケースもやっかいなのだそうだ。
彼らのようなタイプは、自分たちにとって都合の良い鑑定が出ないと不満をいい、経済的苦境を改善するための努力なしに、祈祷等のみで、事態をなんとかしてくれと迫る。
最悪の場合は鑑定料踏み倒しも
このような心持ちでは、たとえ良質なアドバイスを送ったとしても、上手く生かせるとは考えにくい。
それどころか、「あの占い師はニセモノだ」などど有らぬ言いがかりをつけて営業妨害をしたり、鑑定料を踏み倒したりするケースもままあるそうだ。
また、この手の人たちは、物的なものに頼りがちなタイプが多いことから、パワーストーンやお祓いの勧誘など、悪質な霊感商法のカモにされるのもよくあることなのだそうだ。負のスパイラルにはまって行く姿は、自業自得とはいえ哀れである。
その道のプロへ相談を
本心から今の状況を解決したいの願うなら、税理士や弁護士、経営コンサルタント(家計アドバイザー)など、その道のプロに依頼した方がよいのは明白である。
占いの鑑定結果には法律的な根拠はなく、あくまで歴史が蓄積してきた統計学である。それを踏まえた上で活用したいものだ。