ゴールドルチルクオーツへの注目がますますあがっている。
もともとこれは、男女を問わず身につけやすい外観や、効能の強さなどから、パワーストーンのなかでも人気の高いものであったが、2012年もその人気が衰える気配はなさそうだ。
今回はゴールドルチルクオーツについて掘り下げてみよう。
パワーストーン人気の弊害
パワーストーンを取り巻く環境は、ここ10年ほどのあいだにすっかりと様変わりをしたといえる。
パワーストーンという言葉もすっかり世間一般に浸透し、身につけている人を街中で見かけることもまったくめずらしいことではなくなった。街の雑貨屋などで気軽にパワーストーンを手に入れることもできるようになったことは、スピリチュアルに造詣の深い読者からすれば非常に好ましいことだといえるだろう。
しかし、流行の拡大は必ずしもよいことばかりに繋がるとはかぎらない。
手に入るパワーストーンの種類がわずかだったころであれば、求めたい効能に対応するストーンもかぎられていたため、選択の余地はほとんどなかった。
だが、現在のように豊富な種類のパワーストーンを容易に入手できる環境がととのってしまうと、今度はなにを選んだらいいのか迷ってしまうという人も増えているのではないだろうか。これほどまでに数々のパワーストーンが知られるようになると、同じような意味や効能をもつストーンも少なくないのである。
だからといって、気になったものを片っぱしからどれもこれも身につけるというわけにもいかない。パワーストーン同士のエネルギーが互いにぶつかりあってしまうからだ。
多種多様なパワーが混在すると精神が混乱しかねないし、ストーン同士の相性が悪ければ、かえって悪い気に影響されてしまうことすらある。また、あまりにも多く身につけていては単純に生活の邪魔ともなるだろう。
身につけるパワーストーンはせいぜい3種類から4種類ほどに厳選しておきたい。
そこで今回は、現在人気のパワーストーン、「ゴールドルチルクオーツ」についてあらためて紹介してみよう。
よく知らなかったり、名前を知っているといった程度の読者は、今回の記事をパワーストーン選びの参考にしてもらいたい。
また、すでに詳しく知っているという読者も、この機会に自身の知識のおさらいをしてはいかがだろうか。
ゴールドルチルクオーツとは?
まずはじめに、ゴールドルチルクオーツの「ルチル」とはいったいどういった性質の鉱物であるのか、知っておきたい。
ルチル(rutile)は日本語では「金紅石」ともいわれ、二酸化チタンの結晶のひとつである。火成岩や変成岩などに産することが多い。
ルビーなどの宝石類に見られるいわゆる「スター効果」は、このルチルがごく微量に含まれていることによって起こされるものであり、ルチルのもつ「光を規則的に導く」という性質を利用したものだ。
20世紀半ばより、無色透明なものは、ダイヤモンドの代用品として使用されることもあった。ただし、天然では透明度の高いものは生成されないため、宝石として用いられるルチルはいずれも人工で生成されたものである。
ルチル単体で結晶をつくることもあるが、あまりこの形状のものは一般に馴染みがない。
よく見られるのは、ほかの種類の鉱物の内包物としてであろう。
それらのうち、水晶のなかに入り込んで針状の結晶を生成したものが、「ルチルクオーツ」と呼ばれているのである。
結晶は赤や緑などいろいろな色をもつ可能性がある。そのなかでも、金色の針状結晶をもったルチルクオーツのことを、「ゴールドルチルクオーツ」という。
台湾では「金髪水晶」と呼んで親しまれてもおり、見た目にも美しく魅力的であることがわかる。
パワーストーンとしてのゴールドルチルクオーツ
ゴールドルチルクオーツのもつパワーは非常に強力なものだとされる。
内側に入り込んだルチルの針状水晶は、霊的なアンテナの役割を果たしているのだという。この存在によって集中力や直観力が高まったり、さまざまな角度からものごとを観察する視点を得られたりするのだとされる。
これは、ゆくゆくは自分自身の感性や決断力に自信をもつことにも繋がる。やがてそれは、強い信念として結実することだろう。アンテナは方位磁石のように道しるべの役割も果たす。明確な意志をもってポジティブに生きていきたい人に最適のパワーストーンであるといえる。
また、無数の金色の結晶が入っていることから、金運によいともされる。
こうした効能から、ゴールドルチルクオーツは霊的な成長を遂げたい人に向いているおり、また、ビジネスでよりいっそうの成功を得たい人にもよい。自分に自信がない人は、このゴールドルチルクオーツを身につけることによって新しい一歩を踏み出す後押しをしてもらうとよいだろう。感覚が磨かれることから、経営者や芸術家にもよい効果が得られるはずだ。
ただし、パワーが強力だということは、メリットばかりではない。
注意してもらいたいのは、そのパワーがあまりにも強すぎる点だ。
体力が弱っていると、精神がゴールドルチルクオーツのパワーについていくことができず、振り回されてかえって疲弊してしまうことになる。気力だけが空回りすると、大けがに繋がる可能性もあるため、自分自身の健康状態とよく照らし合わせて身につけるようにしたい。
ゴールドルチルクオーツの選びかた
近年、流行に便乗して、品質の劣悪な石がパワーストーンだとして高額で売られているケースも見られるようになってきている。今や、パワーストーンを身につけるにも、その石が対価を支払うにふさわしいものであるかどうか見極める目が必要となってきているのである。
これはゴールドルチルクオーツに関しても例外ではない。
せっかくパワーストーンを買うからには、後悔のないよう、よく厳選したいものである。
結論から先にいえば、偽物でさえなければどれでもよいといえる。
本来は、パワーストーンにとって、ストーンのもつ効力の強さは見た目の美しさとは無関係だとされるためだ。
しかしながら、せっかく身につけるからには、より自分のセンスに合うものを選択したほうが、精神的に満たされるはずである。
パワーストーンの力を最大限に引き出すためには、自分自身がリラックスしている必要がある。そのために美しさにもこだわることは、けっして悪いことではない。
ゴールドルチルクオーツは、その性質上、固体によって品質の差が大きく出るパワーストーンだ。水晶部分の透明感や、内在しているルチル結晶の多さ、また、トータルでの美観などがここでいう品質にあたる。
価格に直接影響してくる部分は、鉱物としての純度や、見た目の美しさである。よって、質の劣るものにはそれ相応の値段がつけられて然るべきである。
にもかかわらず、濁ったような水晶をもつゴールドルチルクオーツにも高値がつけられているケースは、悪質だといわざるをえない。不相応に高額なストーンを買ってしまわないよう気をつけたい。
また、パワーの強さと石の大きさは直結してくる部分であるが、これも必ずしも大きければよいというものではない。
前項で述べたとおり、強力すぎるとそのパワーに振り回されることもある。ただでさえゴールドルチルクオーツのパワーは強いのだから、むやみに大きな石を選ぶと体に合わず逆効果になる可能性もある。少なくとも、日常生活の邪魔になるほど大きなものは避けるのが無難だろう。体がリラックスした状態でなければ、パワーストーンのパワーも入ってこれない。
最も重要なのは、直接石を見て買うことだ。
パワーストーンはインターネット通販でも数多く販売されているが、石には光沢具合や色味など、写真でははっきりと判断できない部分が多すぎる。針状結晶の状態が繊細であるゴールドルチルクオーツではなおさらだ。
ネットショップを用いる際は、友人・知人などからの評判がすでによいか、実店舗でも購入したことのある信頼できるショップのみにするなどの気配りが必要だろう。
正しく選択することで、よりよいスピリチュアル・ライフを送りたいものである。